AIのいろは AI NO IROHA

Claude Code と ChatGPT の使い方を、いろはから。

重い作業を別の作業役に任せるスキルの設定手順

最終更新: / レビュー日:

結論

時間のかかる調査をスキルにしたとき、終わるまで会話が止まってしまうと使いにくいものです。context: forkを1行足すと、そのスキルは別の作業役(サブエージェント)として動きます。あなたは別の作業を続けられ、結果は終わったときに会話へ届きます。

「別の場所で動く」とはどういうことか

context: forkを付けたスキルが動くのは、いまの会話から切り離された場所です。渡されるのはSKILL.mdの内容だけで、それがそのまま指示になります。これまでの会話の内容は引き継がれません

この性質があるため、向き不向きがはっきり分かれます。「やること」が書かれているスキルは、そのまま指示として成立します。一方、「APIはこの書き方に揃える」といった方針だけを書いたスキルを切り離すと、指示のない作業役が生まれ、何も成果を出さずに戻ってきます。公式ドキュメントも、この使い方には向かないと注意しています。

誰に任せるかを選ぶ

agentという項目で、どの種類の作業役に任せるかを指定できます。あらかじめ用意されているExplore(探索)・Plan(計画)・general-purpose(汎用)のほか、.claude/agents/に自分で定義したものも使えます。省略した場合は汎用が使われます。

種類によって使える道具や環境が変わります。調べるだけの作業なら探索向けのものを選ぶ、といった当て方が可能。

前提条件

  • 対象のスキルに、単体で成立する「やること」が書かれていること
  • 会話の文脈がなくても伝わる書き方になっていること
  • 結果を待ってから次に進みたいかどうかを決めておくこと

手順

  1. 対象のSKILL.mdを開きます
  2. フロントマターにcontext: forkを足します
  3. 任せたい作業役があればagent:で指定します(省略時は汎用)
  4. 結果をその場で受け取りたい場合はbackground: falseを足します。既定では背景で動き、終わり次第結果が届きます
  5. 保存し、/スキル名で呼び出します

検証の考え方

まず、切り離しても指示として成立するかを確かめます。呼び出したあと、作業役から意味のある結果が返ってくれば成立しています。何も出さずに戻ってくる場合は、方針だけを書いていて「やること」がない状態です。

もう1つ、会話の文脈が渡らないことも確かめてください。直前のやりとりを前提にした書き方が残っていると、そこだけ噛み合わない結果になります。

限界と注意

背景で動いた作業役がファイルを書き換えた場合、その変更はセッションの巻き戻し(/rewind)では戻せません。取り消したいときはGitを使います。この点は、手元で試すときほど引っかかりやすいところです。

また、background: falseを指定していなくても、待つ動作になる場合があります。同じスキルの前回の実行がまだ終わっていないときなどが該当します。

学習上の注意

切り離せば速くなる、という単純な話ではありません。文脈を渡さない分、指示の書き方が甘いと結果の質が落ちます。まずはbackground: falseで結果を待ちながら精度を確かめ、安定してから背景実行に切り替える進め方が安全です。

出典・参考

出典等級について(編集方針)